M4360●江戸明治和本等＞早解百人一首往来〈早解〉百人一首往来 4輯 原装

●江戸明治和本●早解百人一首往来［〈早解〉百人一首往来］（中本・4輯・原装）
【判型】中本1冊。縦179粍。
【作者】宝田千町作・序。
【年代等】天保5-7年刊。［江戸］山口屋藤兵衛板。
【備考】分類「百人一首・往来物」。『早解百人一首往来［〈早解〉百人一首往来］』全10巻合冊本／初輯・4輯。『早解百人一首往来［〈早解〉百人一首往来］』は、全10巻10冊（後10巻合1冊）で、従来の注釈書を参酌しつつも独自の注を加えた『百人一首』の童蒙用注釈書。天保5年刊『家宝往来』広告に、「世に百人一首のこうしやく本多しといへ共、此書はそれとことかはり、常の往来ものゝごとく大字に書とり、雅言・古語を用ひずして婦人・子どもしゆにも早わかりするごとく、かきほどきたる書」と紹介する。一方「只、直（アタエ）を廉にして求め安く、解し安からしめんが為」に中本仕立てとし、各巻に10首ずつ紹介する。歌仙絵を省略し、また、和歌も掲げずにすぐに略解に入り、最後に「秋の田のかりほの庵の苫をあらみ、我衣手はつゆに濡つゝと読せられたる、難有御歌也」のように和歌全体を示して締め括る。注釈文・和歌ともやや小字・6行・付訓で綴り、第1巻（輯）巻頭に「和歌の徳」に関する記事を載せるほかは付録記事や挿絵は一切ない。このように、本書は通常の『百人一首』とは趣向の異なる往来である。後に、10巻1冊の合綴本として再刊されたが、これに伴い、玉蘭斎貞秀の筆による「定家卿、小倉の山荘時雨亭の図」（口絵）が増補されたほか、各巻の継ぎ目などに部分的改編がなされた。なお、題簽角書の「早解」は「はやわかり」と読む。
★原装・題簽付・状態良好。稀書（全国に所蔵数カ所（国文学研究資料館DB））。
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