商品詳細
本品は、イスラム期のモザイク・折込玉で、胎をなす白と黒の2色ガラスには艶がある丸玉で、白黒の線細工は無骨に見えほど、力強く施されています。900-1000年ころ制作のビーズと言われ、白と黒の太めの縦帯(線)を用い、左右対称的な幾何学紋を胎にぐるりと廻します。無限の広がりを示す、イスラム・ビーズの代表的なアラベスク・モチーフが施されています。
本品のアラベスク紋は、白の帯を見ますとその仕組みがわかります。上部の穿孔面には、2本の白帯が孔の縁を取り巻き、下の方に伸びています。上部の孔でこの2線に接し、他の2線も左右対称的に下に伸び、その線は下の穿孔面で互いに繋がります(1-5枚め)。下の孔周辺は、上の孔ほどしっかりと線紋が確認できませんが、下で繋がった線は、上の孔と同様に、下の穿孔面の縁を取り巻きます(7-9枚め)。
黒いガラス隗(あるいは板状)の上に筋状の白いガラスを乗せ、2本の白い筋をもつ黒色のモザイク片を作り、縦に折込み、次に芯軸に沿って横に折込むことで、本品モチーフが成立するように見えます。また、他の折込玉と同様に、穿孔サイズは異なり、芯軸から剥離させ易くしています。
イスラム初期(7~10C)には、白と黒の2色モチーフが多く用いられ、イスラム・ビーズの代表的な2つのモチーフが展開して行きました。一つは、白と黒の線紋で幾何学紋を繰り返し、無限の広がりを示すアラベスク・モチーフで、もう一つは、胎に巻いた線を、上下一方や双方へ引っ掻く、「引搔き」モチーフです。
幾何学紋様を左右などに対称のビーズは、モザイク・ミラー(鏡)ビーズと呼ばれ、イスラム諸国家で11~12Cに大いに用いられました。白と黒2色や、時には、3-4色で紋様を描いたモザイク片を成形し、これを芯に沿って丸め、丸形や楕円形になるまで、器具で摘まんで折込み、あるいは、延ばして制作する技術が、この時期に確立しました。施された左右対称の紋様は、生に関わる護符の強い力をもつと見なされてきました。
白と黒の2色の折込玉の本品は、制作法が確立した11-12Cや900-1000年頃のビーズとなります。研究書 A Bead Timelineでは、折込ビーズは1000-1100年頃に多く掲載されています。
サイズ 長さ 約8㍉ 幅 約9㍉ 孔径(大) 約4㍉
商品の情報
カテゴリー: | ホビー・楽器・アート>>>美術品・アンティーク・コレクション>>>その他 |
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商品の状態: | やや傷や汚れあり |
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